クラウス・シュワブが主宰する世界経済フォーラムが言うグレート・リセットと哲学者のマルクス・ガブリエルが主張する世界は相反するものであるが、どちらに動くのか

 世界経済フォーラム(WEF)のクラウス・シュワブは「パンデミックは、私たちの世界を反映し、再考し、リセットするための稀で小さな機会を与えてくれた。」と発言し、現在の社会・経済のシステムが時代遅れであり、資本主義システムの大掛かりなリセットが必要であると言っている。
 世界各国にグローバル化が浸透した今こそ、
 ①市場のコントロール
 ②投資のコントロール
 ③第四次産業革命(AI、IoT、自動運転車両、ナノテクノロジー等)
 プラス、気象変動や環境問題の解決について世界の金持ちが集まり、全世界レベルでの大規模な変革を一気に押し進めていく必要があるという主張である。
 つまり、一般国民には関係なく一部の富裕層により現在のグローバル化を維持して行くと言う事である。

 ドイツの哲学者であるマルクス・ガブリエルは「コロナ以前の社会に戻ることは絶対に不可能だ。」と述べている。その理由は、「コロナ以前の社会は良くないもので、開発速度があまりにも速すぎて人間同士の競争で地球を破壊した。」、「皆の幸せを優先すると経済成長は緩やかになるが、今までと違う方法でお金を稼ぐ事が出来る。私はこれを論理資本主義と呼んでいる。コロナ以降の産物となり得るものである。」と発言している。お金を稼いだ分の何割かを裕福でない地域に投資という形で資金を回す考え方である。
 この方式は、先ずはいきなり国に投資するのではなく、自分の近隣住民に、次いで街(町)、市へ、県へ、国へと拡大して行く方式である。
 つまり、身近な所から論理資本主義に移行して行くと言うもので、グローバル化とは反対の動きである。

 現在入手している情報からこの件について述べていく。

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