アメリカのコンテナ船渋滞はヨーロッパのロッテルダム港の状況とリンクしている
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2021年10月6日現在、アジア航路を結ぶロサンゼルス・ロングビーチ港では作業員不足、空コンテナの滞留により所要の不足、新造コンテナの生産量が急減した事で多数の貨物船が沖合で待機中である。
上記はアメリカとしてコンテナ船が渋滞している表向きの理由であるが、ヨーロッパ最大の貿易港であるロッテルダム港の状況がアメリカに影響を及ぼしていると言う。
ロッテルダム港は輸出入共にコンテナ等の数が多すぎて既に管理出来ない状況にあるという。つまり治安機関による輸出入貨物への監視及びチェックが出来ないと言う事であり、この為にヨーロッパでは麻薬が以前よりも多く出回っている。
バイデン政権はコンテナ等に隠されて上陸する麻薬あるいは他の脅威を警戒している様である。20年以上前にアメリカで行われたバイオテロ演習「Operation Dark Winter」での教訓を考慮していると思われる。
日本人は経済的な面を重視して物事を考えるが、戦争国家であるアメリカは危機管理を優先に物事を考える。バイデン政権もトランプ派も警戒している事は国内における内戦の勃発である。内戦になれば経済的ダメージはコンテナ船の渋滞よりも遙かに大きくなる。
アメリカは昨年の大統領選以降から民主党と共和党の対立により国内の分断が顕著になっている。米国国土安全保障省は海外のテロ組織に感化された「ホーム・グロウン型」の暴力的過激主義者による脅威や国内の暴力的過激主義者らによるテロの脅威も継続していると発表している。この様な状況下で麻薬が出回ると海外の工作員はアメリカ国内での工作を仕掛け易くなり、治安は一気に悪化して内戦に向かう可能性が高くなるのである。
麻薬の脅威は、アヘン戦争に至るまでの過程が参考になると思われる。自由な中国市場を目指すイギリス東インド会社は中国への組織的な阿片売り込みを開始し、その結果、中国国民の健康被害の拡大、風紀の退廃により治安が悪化、自暴自棄の下層民が増加し、政府として国民へのコントロールが効かなくなったのである。