日本製鉄が米鉄鋼大手USスチール買収阻止を巡り同社と共同で起こした訴訟は何をもたらすのか

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 2025年1月3日、バイデン米大統領は日本製鉄によるUSスチールの買収計画に対して中止命令を出した。
 その理由を「米国の鉄鋼会社を外国の支配下に置くことは国家安全保証と供給網にリスクとなる。」と述べた。

 日本製鉄は6日、米鉄鋼大手USスチールの買収に不当介入したとして、米大統領による買収禁止命令や対米外国投資委員会(CFIUS)の審査の無効を求める訴訟など複数の訴訟を提起したと発表した。

 石破総理は6日の会見で「安全保障上の懸念を示したバイデン氏の判断理由に疑問を呈し、 米側からきちんと述べてもらわなければ、これからの話し合いにならない。」と発言した。

 日本の識者達は「この買収が米国の安全保障のリスクを高めるとは到底考えにくい。」、「同盟国である日本企業による米国企業の買収を阻止することは異例であり、今後の両国関係に悪影響を与える可能性があるだろう。仮に欧州企業による買収計画であればバイデン大統領は阻止しなかった可能性が考えられる。」等の話をしている。
 総理も識者も何も分かっていない。つまり、日本の情報機関は機能していない。そのために日本製鉄に関する事も知らないのである。

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 しかし、経団連だけは「今後の対米投資、さらには日米経済関係への影響が憂慮される。」とのコメントを発表した事はアメリカの恐さを知っている故の発言である。


 日本製鉄の訴訟は何を主目的としているのか?
 経団連のコメントは過去に日米間に何が起きたのかを知っているためであるが、過去に何が起きたのか?