「アラブの春」は既に再始動している

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 2021年1月17日、ロイターは北アフリカのチュニジアで、経済の低迷により苦しい生活に不満を持つ市民による反政府デモが発生したと報じている。ちょうど10年前の2011年1月に反政府デモで長期独裁政権が崩壊した事から、北アフリカ・中東で「アラブの春」と呼ばれる反政府運動が拡大した。唯一チュニジアだけが民主化を達成したが、景気悪化により若年層の失業率が30%を越え若者らに不満が溜まっていた。今年に入っての反政府デモには10代の若者が多く参加していた。
 これは偶々発生したデモと認識している方々が多いと思われるが、これは再び始まった「アラブの春」なのである。既に2020年には実動に関する工作が開始されている。根の部分は前政権が崩壊すると同事に始まっていると思われる。それは2015年にノーベル平和賞を受賞した経営者連合・労働組合・弁護士会・人権団体からなる「カルテット」がチュニジアの世論を形成したと言われているが、ノーベル平和賞を受賞した人々を思い出して貰いたい。支配層の意向に沿う活動をした者達である。
 在チュニジア日本大使館は何をしていたのであろうか。JICAも現地で活動しておりチュニジア国民の声を直接聞くことが出来たと思われる。政府の紐付きではない我々ボランティアの民間有志が情報を取ることが出来るのに情報収集のプロである外交官の方々は活動していたのであろうかと思うこの頃である。
 この新たな「アラブの春」は該当エリアに資金と工作員が補充され、直ぐにではないが、サウジアラビア、イラン、ヨーロッパ、ロシア、ミャンマーに飛び火して行くことになる。

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