東京都内で使用された偽旧1万円札は海外の情報機関等が関わったものではない
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2021年9月9日、報道によると旧1万円札(聖徳太子の肖像)の偽札を東京都内のコンビニ130店舗で、偽札142枚を使って100~200円の飲料水等を購入し、釣り銭を受け取って百数十万円の金銭を得たとして偽造通貨行使容疑でベトナム国籍の20代の男女計3人が逮捕されている。
これは現在、裏に大規模な犯罪組織や海外の情報機関が絡んでいる案件ではない。
何故、そう断言出来るかと言えば、今回使用された偽札が印刷されたのは1990年代のフィリピン・マニラの印刷工場であり、当時のフィリピン犯罪組織が印刷したものである事を知っているからである。最終的にフィリピン犯罪組織は日本へ持ち込む事が出来ず保管していたが、偽札を捨てきれず東南アジアに出回ったものが、日本へ一部が持ち込まれただけである。
面白い事に、当時の日本の情報機関にマニラで偽1万円札の印刷工場を確認したと話をしても誰も信じなかったということである。この様なところが日本の情報関係者には良くあるが、現在も全く改善されていないと言う点が大問題である。本来、入手した情報資料は報告されるべきもので、信じたり、信じなかったりするものではない。
現在、使用されている日本の札は東南アジア諸国の技術では印刷できない高度な技術が使用されているため偽札として出回る可能性は極めて低い。しかし、印刷局にスパイを送り込めば偽札の印刷も可能となる。
本来30年前に日本政府が処置しておけば偽札として使用される事はなかった筈である。偽札の使用は少額であった事が幸いだったと言えるが、時の流れとは不思議なものである。もしかすると過去に隠された案件が再び浮上する事もあるという事例である。