COVID-19がもたらした生活様式の変化

 日本におけるCOVID-19の集団感染が起こった場所の共通点は密閉、密集、密接の状況であったため感染被害拡大を防ぐため3密を避ける事を推奨した。出社人数を減らすため在宅勤務(リモートワーク)となり、IT企業を中心に感染が終息したとしても在宅勤務を継続する会社が拡大する傾向にある。また大学等においても在宅学習(ホームスクーリング)を開始したところもあるが今後は増加していくであろう。
 在宅勤務のメリットは通勤時間に使用する時間が有効に使える。満員電車に乗車しなくても良い等が圧倒的である。デメリットは運動不足、家庭と仕事の切り替えが上手く出来ない。仕事の合間に仲間とする雑談がないため精神的ストレスを感じる等様々である。
 では在宅学習のメリットは、いじめ、嫌な人間関係を避けて落ち着いて勉強できる。
自分のペースで勉強出来る等がある。デメリットは、同年代との交流がなくなり社会性が学べない。人の意見を聞く機会がないため多様な価値観を学べない等がある。
 実はこれも織り込み済みの推進政策である。昨日AIについて書いたが、生活様式にも関係してくるのである。産業界は人間の代わりにAIロボットを使うとなれば人間がいらなくなるのである。自宅で勤務あるいは勉強する人々は人との調和を考えない人間となる可能性が高い。
 これらが国民生活に関係してくるのは人間的に一緒に働きたいと思う人が少なくなるため、就職できた人と出来ない人、経営に携わる人と単なる労働力として採用される人の貧富の差が拡大してくることである。それは自分の儲けが第一であり自分の住む所は大事にしない生活習慣になっているためである。今後、働ける人の勤務環境は奴隷化に近づいてくる。
 これでは良くないと考えている人々も存在しており、人類に対する啓蒙活動を開始している。この中で日本とアメリカを担当しているのがマルクス・ガブリエルである。彼はドイツの哲学者でありボン大学の教授である。現在まで彼は物理学者、歴史学者、政治学者、経済学者、軍人、金融関係者等と意見交換したり、講演会をして哲学に名を借りた啓蒙活動をしている。そして彼は「新型コロナウイルス禍は、単なる感染症の問題ではなく人間の生き方を根本から覆し、世界の秩序や文明を一変させるものです」といっている。
 日本人は礼儀正しく規則を守る人々であると言われているが、今回のCOVID-19の感染が拡大した時に「病院職員はタクシーに乗せない」、「看護師の子供は卒園式には来るな」、東北のある町では、感染者が発生した家族を村八分的に扱い、その家族は町を気付かれない様に出ざるを得なかったと言う。教育を受けた現代人が社会的連帯を放棄して昔と同じ差別行為を行うものなのである。

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