尖閣、南沙、西沙で高まる緊張

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 習近平は対外強硬論者であり、これを維持し勝ちたいと強烈に思っている。このため対米諜報活動もかなり無理をさせて行っている。しかし、中国海警局の4艦艇は2日には全て日本領海外側の接続水域を離脱している。何故であろうか?
 間もなく尖閣諸島周辺で日米共同訓練が実施される様であるが、まさか日米共同訓練の邪魔にならないように気を利かせた訳でもない。やられれば、やり返す国である中国は既に次の打つ手を準備している。日米共同訓練が開始されれば、直ぐに尖閣、南沙、西沙に大量の中国漁船が押し寄せることになる。この漁船を軍の威力を持って海域から退去させれば、中国は必ず軍を出して来る。自国の領土であると主張する中国にとっては領海・領土の防衛であるとの大義名分があり、国内問題で習近平も自身の地位を守るためにも強気で来ることは間違いないと思われる。
 この海域で、もしも偶発的な戦闘が始まれば紛争に発展する可能性があり、中国としては望むところであろう。特に尖閣周辺において紛争となれば米艦艇は引いても、自衛隊は直ちに引き上げることは難しいと言える。日本にとっても領海・国土防衛であり、長引けば日本国そのものも疲弊することになる。
 一部国内企業の連中は、紛争になれば一儲けできると踏んでいるようであるが、大きな間違いである。朝鮮戦争当時とは違い、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が疲弊した国では金儲けが出来ないということである。
 尖閣では緊張が高まっても紛争にならなければ良いと願っているが、無理なのかもしれない。

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